◇電車の中からでも見える不思議店舗

愛知といえばモーニングの発祥の地、街には数多くの喫茶店が立ち並び個性的なお店も多い。その中でも愛知県犬山市に他とは一線をかくしている喫茶店がある。
その名も「パブレスト100万ドル」
このネーミングセンスだけでも普通の喫茶店ではないことは容易にわかる。珍スポットとしても有名で「ナニコレ珍百景」や有名珍スポットサイトの「東京別視点ガイド」でも取り上げられたことがある。
そんなマニアには有名な店だが行ったことのある人に話を聞いてみると、誰も具体的な感想がでてこないのだ。
そんな言葉では表せないようなお店に今回は行ってきました。

岐阜方面から犬山駅へ向かっていると電車の中から異様な建物が見える。
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△ホームからでも見える。

なんだ!?なんだ!?

犬山市といえば木曽川のほとりに犬山城があり、季節によっては鵜飼いの漁が見られる情緒深い町だ。
そんな犬山の街並みの中一際目立つオーラを放っているお店がある。
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そうこれが「パブレスト100万ドル」なのだ!

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△愛は流星キラキラ光る未来。
ポジティブな言葉だということはわかる。

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△全国の皆さんありがとう武史。横の柱には「人生愛」
全国のみなさんに感謝しているのか、武史に感謝しているのか、ちょいと考えてしまう。

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△建物の上の方にはクトゥルフ神話に描かれるような禍々しい神の絵。
RPGで登場したら確実にラスボスである。

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△壁の一部では富士山の世界遺産登録を祝い。
 
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△お店の側面では日本でのオリンピック開催を祝い、ブラジルワールドカップを祝っている。

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「ぜんざい 母さん、」とはなんなのか?この先の言葉が気になる。
 「、」で終わらせるとは藤岡弘、を思い出させる。
 
このほかにも外壁には無数の文字やえ散りばめられ、ツッコミを入れようともどこからどう入れればいいのかわからない。
不可思議な情報が大量ひ流れ込んできてまず理解ができない。
確かにこれを口で説明しようとしても既存の言語の形容の限界を超えている。

竜門と書かれた入り口を入ると女性店員が席へ案内してくれる。

中に入ってまず思うことは外観も凄いが内装も凄いということ。
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△写真と絵が無限に置かれている。

◇モーニングのサービスに驚く。
 
入店してすぐに500円のブレンドコーヒーを注文。
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愛知名物のモーニングということで、まずはコーヒーだけでなく、三色団子にいなり寿司、巻き寿司、サンドイッチが出てくる。少しいびつな和洋折衷である。
これだけで朝ならばお腹いっぱいになるのだがそれからイチゴのパフェにサラダがついてくる。
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そしてペットボトルのコカコーラを机に乗せてくれた。

500円でこの量だ。なんだこの店最高かよ!

◇マスターの大沢さんがパワフルすぎる。

僕が来たことに気づいた男性店員が「よくきたねぇどこから来たの??」とものすごい勢いで出てきてくれた。
 
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△写真をとるとき普通のピースをしたのだと思っていたが少し違った。

このパワフルに接客してくれた男性店員がマスターである大沢武史さん。
昭和16年生まれの今年で73歳だ。実年齢は73歳であるがあまりにもパワフル過ぎて50歳強くらいだと思ってしまった。
なんでもお客さんが僕一人のせいかマンツーマンで接客してくれた。それも1つの話題に100個くらい話をしてくれるのだ。しかも、めちゃくちゃ楽しそうに話してくれる。
その話している姿を見ていると「あっこの人本当に人が好きなんだな。」とほっこりさせられる。

「東京から来たんですよ」というと怒涛のトークラッシュが始まった。

僕のように東京から来る人は多いらしく、週末になると美大の人やら自転車で日本一周している人など、少し変わった人がよく来るらしい。
この前なんか寝袋を持って泊まりに来た人といたそうだ。
このように人が来はじめたのはナニコレ珍百景に取り上げられてからで、そのあとは寝る間もなく働いたそうだ。そんなたくさん客が来るのが嬉しく表に感謝の意を込めて番組名を書いたのだという。
このお店を開いたのは40年以上前、マスターが25歳の時だった。そこでお店が大繁盛し、最大2店舗を持っていた。
今では規模が縮小してしまったが、珍スポットとしてお客さんが戻ってきているそうだ。ちなみに、中や外の絵はほぼ全てマスターによって描かれているんだとか。

「まさかこの店が珍スポットだと言われるとは思ってもみなかったねぇ」と締めくくっていた。
どうやら自分のお店が今まで変だと思ったことがないらしい。

◇次にそこらへんの絵や写真の説明をしてくれた。

▽絵を説明してくれているマスター。
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この絵は東京から来た美大の人が書いてくれたそうだ。
2ちゃんねるの有名板のVIPからもきている。

▽ マスターが書いたフェルメールの絵。本物かと思うくらいうまい
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▽マスターが書いた竜の絵。
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この絵は作成途中らしく僕がいる間も何回も塗り重ねていた。何重にも重ねているために油絵のような厚みがある。
この竜の絵が飾られている場所は神の間というらしい。お客さんの1人が神の間と名ずけてくれたそうだ。

▽他の竜の絵。
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3枚の竜の絵があるがある日、夢に出てくる夢を見てこれはなんかのお告げだと思い、3枚の竜の絵を書いたところ性的欲求が爆発する夢を見たそうだ。
夢の根元が性欲とはフロイトの夢判断かよ。

これらの絵はアクリル絵具で描いたような質感であるが、すべてペンキで書かれている。
もうすげぇとしか言いようがない。

高校時代に絵を描いて先生に見せたところ褒められ、それを親に知らせたところ絵の道はやめとけと諭されたらしい。
まったくこんな才能があるのにもったいない。
この芸術の才能なら村上隆にも劣らないぞ。

そのほか、食べログに初めて投稿してくれた人の話やYouTubeに乗せてくれた人の話をしてくれ、最近すき家に行った女性やらフィリピンパブで仲良くなった女性やらの写真を見せてくれた。
本当に73歳とは思えないくらいパワフルだ。


◇謎の女性「ジュンコ」とその子供「ユウキ」

マスターが絵を描き始めた理由を知るためには、ジュンコの存在がキーになってくる。
マスターがカフェを始めてから15年経ったころマスターが40歳の時にバイトで入ったジュンコと知り合ったそうだ。
そこから紆余曲折を経てマスターが56歳の時に事実婚ながらも子供ができたそうだ。当時はできた子供が可愛くて可愛くてしょうがなかった。
しかし、そんなある日ジュンコさんはゆうき君を車で幼稚園に送って行くといって突如として消えてしまったらしい。
マスターは待てど待てども2人は帰って来ずそれからは落ち込んで生活も荒れに荒れたそうだ。
そんなある日、突然何かを描きたいと思い立ちユウキの絵を描いたそうだ。そこで描いた絵が思った以上に上手くかけたために他の絵も描き始め、またゆうきくんに会えなくなっても現在のゆうきくんを想像して書いてるんだとか。

▽1枚目のゆうきくん。
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▽2枚目のゆうきくん。
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▽3枚目のゆうきくん。
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なるほど確かに成長している。

他にも壁にはたくさんのユウキがある。

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隠れミッキーならぬ隠れユウキだ。
今でも好きだからこそこうやってたくさん書いているんだとか。
同じように隠れジュンコも存在する。
ここまでの写真にいくつも写りこんでいるのでウォーリーを探す気持ちで探してみてはどうでしょう?

「ゆうきは今はもう高校生になるだろうけど、もう一度会いてぇなぁ」
と他の話のときは元気よく話していたのにこのときだけは悲しそうに言っていたのが印象的だった。

◇バンプレスト100ドルはマスターの愛と夢を具現化した城なのだ。

ゆうきやジュンコについての絵や文字もそうだが、その他の文字や絵も愛が故についつい書いてしまうそうなのだ。
他にもお店の側面に描かれた人の名前やお祝いの言葉も好きだからとか嬉しいからという理由で書いてしまうそうだ。
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△きゃりーぱみゅぱみゅが好きだから描いたそう。

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△上のこのラスボスは初音ミクなんだそうだ。
初音ミクはいろいろな二次創作が作られてきたがこのように描いた人が他にいただろうか?

◇最後に.…

マスターの話が楽しすぎて、あっという間に一時間半が過ぎ次の目的地に行こうと思っていたら「送っていこうか?」と心優しい提案。
さすがにそこまでしてもらうのは悪いと思い遠慮していると「いいよ!いいよ!横に車とめてあるから」と車に乗せて犬山を案内してくれた。
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△愛車の軽自動車を運転するマスター。

車内で最近は景気が悪くてねぇと漏らしていたが、こんだけ手厚くサービスしていたら当然である。

目的地まで送ってもらい最後に熱い握手をしてもらいこのマスターとはお別れ。
少しの間だけどマスターにはものすごいパワーをもらえた。マスターの不思議な力のおかげで東京から名古屋まで来た疲れも吹っ飛んでしまった。
マスターがパブレスト教を始めたら僕は確実に入信する自信があるな。

こんなに人を愛している喫茶店はなかなかない。
いつまでもここで続けて欲しいなぁ。

◯店の情報

店名:パブレスト100万ドル
住所:愛知県犬山市大字犬山字瑞泉寺31-1 
座席:50席
電話: 0568-62-3336
営業時間:11:00~21:00
定休日 :不定期
カード :不可
関連サイト:なし

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