◇北千住に信じられないお寿司屋さんがある!

どうも、へんてこグルメガイドの矢崎です。
先日、僕の友人が「北千住に信じられないようなお寿司屋さんがある。絶対行ったほうがいい」とオススメしてきた。
「信じられない」というのはどういうことなのだろうか?気になったので足を運んでみた。
友人曰く、その信じられないようなお寿司屋さんは北千住の駅を降りて雑多な飲み屋街を抜けたところにあるらしい。

その話を聞いた数日後、僕は北千住の駅を降り友人に言われた通りに足を進めた。
そしてたどり着いたのがここ・・・

ホテルの中を隠すために入り口に建てられたブラインドの壁。 妖艶な紫色のネオンが光る外壁。時間ごとの値段が書かれた看板。
紛れもなくラブホテルだ。
僕が知っているすし屋というものは和風な佇まいで多少なりとも厳格な印象を受けるもの。
僕みたいな一般人男性だからいいが、もし女子アナがこんな建物の前をを歩いていたら次の日のゴシップ誌の一面を飾ることになってしまうだろう。
うそうそ!!これがすし屋なわけ……


すし屋だった。
なるほど、確かに信じられない。 しかも寿司屋の名前も「寿司王」と書いて「スシキング」と読む!
ムシキングみたいな、寿司屋にしてはかなり攻めたネーミングセンス。 名前のキラキラ化が寿司業界まで浸透しているようだ。

△怪しいお店が幹部候補を募集している隣にすし屋のメニューが貼られている。

△時間をあけて行ってみたら親子丼と熟女が共演していた。
◇お店の中はどうなっているの??

建物に入ると正面に見えるのが「寿司王」 「すし谷」という提灯が掲げられているのだがどっちが本当の名前だろうか? 入口の右にはガールズバー、二階にはキャバクラがある。 そこの点もまたカオスだ。

寿司王の隣はラーメン屋になっており、すし屋で飲んでキャバクラで二次会をしラーメン屋で締めるという黄金ルートをこの建物の中でできる。

暖簾をくぐると建物の外見からは想像できない、しっかりとした寿司屋が目の前に広がっていた。
こういうお店というのは大体内装などもボケを入れてくるのだけれどもまったく違うのだな。

カウンターの前のホシザキ製のショーケースには綺麗にネタが並べられている。 お店自体は江戸っ子の大将と隣のラーメン屋の兄さんの2人で回していた。
カウンター席に座り僕が「このお店、すごいかわったところにありますね」と大将に声をかけると、
大将はホテルの入り口を隠すように建てられている表のブラインドの壁を指差して「あそこの壁、外すことできねぇんだ」とおっしゃっていた。
うーむ、ブラインドの壁だけが問題ではない気がする。
◇大将の握る寿司は半端じゃなく本格的!

カンウンターに座るとすし下駄が置かれ、大将が1つ1つ丁寧にお寿司を握ってくれる。
大将は「変だと言われるけど中に入っちゃえば普通の寿司屋なんだよ。」 とおっしゃりながら丁寧に寿司を下駄の上に置いた。

口の中に入れると程よい力で握られたシャリがほろほろとほぐれ、ふんわりとしたすし酢の甘みを残してバラけていく。さすが職人技だ。
ここがラブホであることを忘れてしまうくらい本格的。しかし、トイレに立つとここがラブホであることを再認識させられる。

トイレは妖艶に輝き人間の本能的な欲望に訴えかけるような紫色だった!
◇お持ち帰りはできるの??
ラブホというとやはり気になってくるのは「お持ち帰りができるか」だ。 恐る恐る聞いてみたところ、暑い時期はできないが涼しくなってきたら可能だそうだ。

△帰り道にはこんな看板がある
ごりごりの江戸っ子の大将としかお話をしていないので、こんなハートをつけられるようなことをした覚えはない。 「まさか大将!?」と思ったが、なんでもない、同じ建物に入っていたキャバクラのためのものでしたわ。