ヘブンレベルの焼肉屋!平井の『焼肉天国ヤールジャン』は味、値段、雰囲気すべてが天国級で笑った!

◇ 『焼肉天国ヤールジャン』 はマジで焼肉の天国だった。

どうも、へんてこグルメガイドの矢崎です。
総武線平井駅には焼肉の天国があるのをご存知だろうか? 古めかしいお店で、肉は一品500円。値段が安いからって質が悪いわけではない。むしろどこよりも美味しい。
そんな場所だった。  

◇『焼肉天国ヤールジャン』がマジモンの焼肉天国!

高円寺の居酒屋で知り合った『東京中の焼肉屋はすべて行き尽くした』と胸を張って自称しているおっちゃんから『総武線の平井駅には”焼肉の天国”がある』という情報をいただいた。
そのおっちゃんの胡散臭さと天国という言葉の胡散臭さが重なり、その言葉自体を眉唾と決めつけていた。
ところが、最近平井駅で降りることがあり街中を歩いているとこのような建物が見えた。    

「やきにく、てんごく?」 その言葉を見たときにピリリと体に電撃が走った。

そう、これが焼肉天国ヤールジャンだったのだ!   詳しく調べるとヤールジャンは金土日の3日しかやっていない。
週3回という単位を取りきった大学生みたいな営業日数だけれど、ちょいと店主の体調が悪いことが原因なのだそう。まぁそれならそれでしょうがない。    
とりあえず、平日に電話をかけたがまったくでない。しかたなく金土日の営業日にかけてみた。    

『こーんばーんわー。やーきーにーくてーんごーく、ヤールジャンです。』  
と男性の声で電話越しにきこえた。
挨拶プラス店名をいうだけなのに40秒ほどかかった気がする。
ともすれば世にも奇妙な物語で、異世界に引き込まれるきっかけになる電話みたいな声でだ。
一瞬、マジモンの天国に繋がったのかと思った。  

「あのう、予約したいんですが…」と伝えると、「あー、ちょっとお待ちください」とすぐ闊達のいい女性の方に変わってくれ、予約が取れた。  

◇ 全体が煙に包まれた昭和感のある名店!

『焼肉天国ヤールジャン』は、総武線平井駅から徒歩3分ほどの場所にある 三日三晩煮込まれたチャーシューのような味の染みわたったようなお店だ。    

表も年季が感じられる作りなのだが お店の裏側の半分は謎の草に侵食されている。    

暖簾をくぐると 「いらっしゃいませ〜!」と元気のいい女性の店員さんが出迎えてくれた。    

お店の中はこんな感じ。

テーブル毎の換気口はなく、みんなモクモクと煙も立てながら焼肉を焼いている!
そのため店内は常に小林幸子の登場シーンみたいになり、気を抜いてしまうと本当にあたかも天国へ来てしまったかのような気持ちになる。    

△匂いが付くのが嫌な方向けにビニール袋が各席に置いてあるので活用ください。    

この煙の量、出る頃には全身がいい感じに焼肉味になっているだろうから、家族や同居人に隠れて焼肉はできない。  

まぁでも、匂いがついてでもここで焼肉を食べる価値は十二分にあったのでそこは忘れないでほしい。

△一品500円ということもあり店内にはたくさんの500円の絵が描かれていたがなぜかどれも平成23年発行のものばかりだった。 平成23年に何かあったのだろうか…       

◇肉は一品500円!ヘブンレベルのコスパが体感できる!

メニューも味がある。
入場料が600円かかり、肉やスープは全品500円、ドリンクは見えにくくなってるけど300円くらい。    

最初に注文したのは「タン塩」(一人前500円)
一枚一枚がリモコンのような大きさをしている。

鉄板で焼いて、ハサミで切って食べる方式。    

ギュッと噛むとパンと弾ける厚くて良質な牛タン独特の食感。 塩胡椒の塩梅もちょうどよく、噛むと肉汁が溢れてくる。これ一枚でご飯一杯は平気でいけるうまさ。  
友人達と3人と行ったのだが、行った全員が全員「むおっ」とか「うわ…」など言葉にならない声を漏らしていた。      

あまりの牛タンのうまさに一同おったまげていると「上カルビ」と「ホルモン」がテーブルに到着。
ここら辺で気づいたんだけど、ここのメニューには「上」しかないようだ。    

ホルモンはブリンブリンの食感で、脂がとにかく甘い。
そして、脂がたっぷりなため鉄板に乗せると煙がもくもくと立ち込める。 店内を燻していた煙はホルモンの煙だったのか…1つ謎が解けた。    

「牛ハラミ」 「上ロース」(いづれも500円)  

出てくるお肉はだいたいブロック。自分で切って食べて行く方式。
「熟成肉の」とか「霜降りの」とかそんなちゃらちゃらした称号は付いていない。  

しかし、確かにこれが美味い。
ご飯かすすむ。すすむ。一品あたりご飯一杯かお酒2ハイくらいのペースで進んでいく。

◇「スープ」にはこぶし1.5個分の肉塊が入っていた。

  ラーメンのどんぶりに入ったスープ。 こちらも500円。    

げんこつみたいな肉塊が入っていた。
これがまぁ、すげーんだ。口の中でほろほろとヒモが解けるようにわかれていく。

◇終わりに 

全員で肉を5種類とスープ、ご飯をしこたま食べて、ドリンクも飲んで、「1人5000円は行くんじゃない?」と話していたところ伝票をみてみたら1人3000円もいっていなかった。
ここまでコスト面も旨さ、量のパフォーマンス面も、そして人柄やお店の雰囲気もいいお店は野方の2000円で山のような肉が出てくる『基順館』以来。  
ちょっと煙たいし週3回しかやっていないけど機会があったら是非ともいってみてください。