注ぎ方だけでビール味を変える神業!?中野「麦酒大学」は注ぎ方で13種もの味を作り出すお店だ!

◇注ぎ方ひとつでいくつもの味をつくりだすビール屋さんが中野にあった!

最近後輩から「ビールの注ぎ方で味を変えるビール屋さん知ってます?」と声をかけられた。
なになに、超能力者がやっている指パッチンをするだけで味が変わるたこ焼き屋なら知ってる。
だけど、ビールの注ぎ方で味を変えるなんてお店知らない。なんだそれ。 ってことで行ってきた!

◇ 中野で人生観を変えるキリンラガーに会ってきた!

ビールの注ぎ方で味を変えるのは中野駅から徒歩1分でたどり着く「麦酒大学」というお店だ! レンガ坂という中野一のおしゃれな通りに店舗を構えている。    

△お店の前には「人生観を変えるキリンラガー」の文字    

お店は2階と3階に別れ、2階には立ち飲み席が数席、
3階にはテーブル席が数席あり合計40人ほど入れるとのこと。    

壁にはビールに関するあれこれや注ぎ方に関するあれこれが書いている。    

メニューは左の二列めの途中までは、全て同じビール。キリンラガーである。 ただ、注ぎ方を変えて何種類もの味の違いを作り出してるそうなのだ。

注ぎ方のメインは「一度注ぎ」「二度注ぎ」「三度注ぎ」「麦酒大学注ぎ」の四つで、それから派生した注ぎ方を含めると12個のメニュー、13種類もの味の違いを生み出しているという。

◇ビール注ぎ方やサーバーの説明をマスター自らがしてくれる!

ビールを注文すると「今から注ぎすのでこちらへきてください」とマスターに呼ばれビールサーバーの前に案内をされ、始まったのはビールサーバーの説明。

まずは左から「平成のサーバー」、「昭和のサーバー」「ヨーロッパのサーバー」と並んでいる。

「平成のサーバー」は、現在の居酒屋やバーでは最も馴染みのあるサーバーで細かい泡が出る。誰もが使いやすく安定して高品質なビールを注げるのだそう。

「昭和のサーバー」は、昭和8年の設計図を基に復刻したサーバーでフワフワとした泡が作れる。ただしビールが勢いよく出るので上手くビールを注ぐには高い熟練度が必要!乗りこなすまでが大変な暴れ馬みたいなサーバーなのだ!  

一番右のものは「ヨーロッパのサーバー」で、キリンラガー以外のビールを扱っているのだそう。

また、マスターはどのお客さんにも同じように説明をしてお客さんを盛り上げるなど、ビールへの熱意がひしひしと伝わってくる。

◇せっかくだから一度注ぎと三度注ぎを比較してみた!

まず最初は「一度注ぎ」   昭和のサーバーを開くとジョバーと勢いよくビールがグラスに注がれていく。

グラスいっぱいになったあともさらに少しビールを注ぎ上の方の泡を外に流して「一度注ぎ」の完成。    

  泡のキメの細かさがハンパない。メレンゲみたいだ。    

  飲んでみると泡がまろやかで、ビールの苦味のも効いていて喉越しはすっきり。    

ビールを飲み進めるとグラスに泡の線ができる。
この泡の線はエンジェルリングといって綺麗な泡のビールにしかできない線なんだって!    

続いて「三度注ぎ」 高めの位置からビールを泡立つように注ぎ…    

しばらくそのまま置いて泡がグラス上部に集まるのを待ち、ある程度まとまったらその泡を捨てる。
なんでも、ビールは泡の部分にポップなどから出た苦味の成分が集まるのだそう。 
そのため、ビールを注ぐ→泡を捨てるビールを注ぐ→泡を捨てる、を繰り返すと苦味が無くなるそうなのだ。

  それで「三度注ぎの完成!」   泡がジャイアントカプリコの頭の部分みたいになっている。      

飲んでみると確かに違う!
一度注ぎと比べて、泡の部分はかなり苦いが、下の部分はその分苦さがなく飲みやすい。    

最後にもう一つ面白い注ぎ方があるというので注文してみた。  

こちらがその注ぎ方のビール「ミルコ」!
見ての通りすべて泡だ! 飲み会で新入社員が上司にこの注ぎ方をしたらむちゃくちゃ怒られるやつ!
カウンターから自分の席にもって行こうとすると…かっる!!! 引越しの時に空箱を荷物が詰まってると思って持ち上げた時みたいなスカ感がすごい!    

飲んでみるとなんともまろやかな味わい。喉をスーッと通っていて、まるでシルクを飲んでいるかのよう。
調べてみるとミルコとはチェコ語でミルクという意味らしく、この注ぎ方もビールがミルクのような味わいになるためにそう呼ばれるようになったんだって!      

◇終わりに

△フードメニューもある   いやー、これはかなり驚かされるお店だった。 本当にまったく味がかわってしまうんだもん。 ビール一つでこんな楽しめるなんて思わなかった。   驚き!!!